建設業のファクタリングとは|出来高払いの手数料相場と会社比較

建設現場で働く作業員
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建設業の資金繰りはなぜ厳しいのか(出来高払いと長い支払サイト)

建設業では「出来高払い」が広く使われています。工事全体を一括で精算するのではなく、工事の進捗(出来高)に応じて代金が段階的に支払われる仕組みです。合理的な商慣習である一方、着工から入金までの間は、材料費・外注費・人件費・重機のリース代などを自社で立て替え続けなければなりません。

さらに、元請けからの支払サイト(締めから入金までの期間)は30日どころか60日〜90日というケースも珍しくなく、手形で支払われる場合は現金化までさらに時間がかかります。結果として、次の現場の資材を仕入れる段階になっても前の現場の入金がまだ、という状態が慢性化しやすいのが建設業の資金繰りの特徴です。

このタイムラグが大きいと、帳簿上は利益が出ているのに手元資金が枯渇する「黒字倒産」のリスクが高まります。とくに受注が増えて売上が伸びている局面ほど立替の総額もふくらむため、成長期の会社ほど運転資金の不足に陥りやすいという構造的な問題があります。ファクタリングは、この構造的なタイムラグを埋める資金調達手段として建設業界で広く活用されています。手形が中心の取引が多い会社は、あわせて手形払い・つなぎ資金の調達の方法も確認しておくとよいでしょう。

建設現場と作業員
着工から入金までのタイムラグを、材料費・外注費の立替えで埋め続けるのが建設業の資金繰り。

公共工事なら、元請への入金時期は制度で決まっている

出来高払いは「元請の都合でいつ払われるか分からない」と受け取られがちですが、**元請が公共工事を受注している場合、元請自身への入金時期は制度で決まっています。**下請の立場でも、ここを知っていると資金繰りの見通しが立てやすくなります。

国土交通省の「出来高部分払方式実施要領」は、次のように定めています。

項目 内容
対象工事 工事種別のうち地方整備局長が認めるもので、工期が180日を超えるもの
前払金 受注者は請負代金額の10分の4以内の前払金の支払を請求することができる
部分払の上限回数 工期 ÷ 90(端数切捨て)

前払金は「公共工事の前払金保証事業に関する法律」に基づく保証を付けたうえで請求する仕組みで、工事請負契約書第35条に定めがあります。部分払の上限回数が工期を90で割った値なので、たとえば工期360日の工事なら4回まで請求できる計算です。受注者はこの上限回数の範囲で、工種や工区の区切りに留意しながら請求できるとされています。

ここから2つのことが読めます。

  1. **元請には、工事の完成を待たずに入金がある。**着工時点で請負代金の最大4割が前払金として入り、その後も工期に応じた回数の部分払がある
  2. だから、下請への支払を「元請も入金待ちだから」と説明されたときは、実態と合っているかを確認する余地がある

そしてここが実務上いちばん効く点ですが、建設業法第24条の3第3項は、元請が前払金の支払を受けたときは、下請に対しても着手費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならないと定めています(後述の「その支払サイト、法律上の期日を超えていませんか」を参照)。公共工事の下請に入るなら、着手前の資材費を前払金として相談する根拠があるということです。

なお、これは国土交通省が発注する工事の制度です。地方自治体の公共工事や民間工事には、それぞれ別の取り扱いがあります。

その支払サイト、法律上の期日を超えていませんか

資金調達を検討する前に、一度確認しておきたいことがあります。建設業には、下請代金の支払期日について法律上のルールがあり、元請けからの支払いがそれを超えている場合、資金繰りの原因はそもそも是正されるべき問題かもしれない、という点です。

建設業法が定める支払期日

建設業法(昭和二十四年法律第百号)は、元請負人が下請負人に代金を支払う期日を条文で定めています。

場面 支払期日の定め 根拠
元請負人が注文者から出来形部分・工事完成後の支払を受けたとき 支払を受けた日から1ヶ月以内に、対象工事を施工した下請負人へ支払う 第24条の3第1項
特定建設業者が注文者で、下請が資本金4,000万円未満の一般建設業者の場合 下請負人からの引渡しの申出日から50日以内 第24条の6第1項

このうち早く到来するほうが期限になります。条文は次のとおりです。

元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払又は工事完成後における支払を受けたときは、当該支払の対象となつた建設工事を施工した下請負人に対して、当該元請負人が支払を受けた金額の出来形に対する割合及び当該下請負人が施工した出来形部分に相応する下請代金を、当該支払を受けた日から一月以内で、かつ、できる限り短い期間内に支払わなければならない。(建設業法第24条の3第1項)

「一月以内」だけでなく**「かつ、できる限り短い期間内に」**と書かれている点に注意してください。1ヶ月ぎりぎりまで待つことが当然に認められているわけではありません。

50日ルールの「資本金4,000万円」は建設業法施行令が定める金額です(「法第二十四条の六第一項の政令で定める金額は、四千万円とする」)。

条文にはもう3つ、下請側に効く定めがあります

支払期日と並べて押さえておきたい規定が3つあります。いずれも実務で見落とされがちです。

1. 労務費は現金で払うよう配慮する義務(第24条の3第2項)

前項の場合において、元請負人は、同項に規定する下請代金のうち労務費に相当する部分については、現金で支払うよう適切な配慮をしなければならない。

下請代金全体が手形でも、労務費に相当する部分は現金でという配慮義務が課されています。人件費の立替が資金繰りを圧迫している場合、交渉の根拠になります。

2. 元請が前払金を受けたら、下請にも前払金を払うよう配慮する義務(第24条の3第3項)

元請負人は、前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない。

これは知っておく価値があります。元請が発注者から前払金を受け取っているなら、着手費用を前払金として求める根拠があるということです。公共工事なら元請が前払金を受け取れる時期は制度で決まっているので(前述の出来高部分払方式の項を参照)、いつ求めるかの見当もつきます。

3. 支払が遅れたら遅延利息が発生する(第24条の6第4項)

特定建設業者が支払期日までに下請代金を支払わなかったときは、申出の日から起算して50日を経過した日から支払日までの日数に応じ、未払金額に国土交通省令で定める率を乗じた遅延利息を支払わなければならないと定められています。

さらに第24条の6第3項では、特定建設業者は支払期日までに一般の金融機関による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはならないとされています。

下請法は2026年1月に「取適法」へ

あわせて押さえておきたいのが、下請代金支払遅延等防止法(下請法)が2025年5月公布の改正法により、2026年1月1日に「中小受託取引適正化法」(取適法)として施行されたことです。対象となる取引では、受領日から起算して60日以内の支払期日が求められ、手形による支払は事実上できなくなりました。手形やでんさいの扱いについては建設業のつなぎ資金調達で詳しく整理しています。

まず契約書を確認してから

「支払サイト90日が当たり前」と受け入れてきた条件が、実は法律上の期日を超えている可能性があります。もしそうなら、手数料を払って資金化を繰り返すより、支払条件そのものの是正を求めるほうが根本的な解決になります。

とはいえ元請けとの力関係から、交渉が現実的でない場面があるのも実情です。国土交通省は「建設企業のための適正取引ハンドブック」を公開しているほか、駆け込み寺的な相談窓口も設けられています。条件に疑問があるなら、そうした公的な情報や窓口も選択肢に入れてください。

そのうえで、目の前の現場の資材費・人件費に間に合わせる手段としてファクタリングを使う——という順序で考えるのが健全です。

建設業でファクタリングを使うメリット・デメリット

建設業でファクタリングを検討する前に、メリットとデメリットを整理しておきましょう。資金繰りを安定させる強力な手段になる一方、コストや取引先への配慮など注意すべき点もあります。

メリット

  • 入金前の売掛金を早期に現金化できる:出来高請求分や検収待ちの請求書を、支払期日を待たずに資金化できます。着工時の材料費・外注費の先行負担をまかないやすくなります。
  • 借入ではないので負債が増えない:ファクタリングは売掛債権の「売買」であり、融資のように借入金として負債計上されません。金融機関の融資枠を温存したまま資金を確保できます(会計処理は後述、税理士等に要確認)。
  • 信用情報や創業年数の影響を受けにくい:審査の主対象は自社ではなく「売掛先(元請け)の支払能力」です。設立間もない会社や、赤字・税金滞納があっても、売掛先が優良なら利用できる可能性があります。
  • スピードが速い:2社間なら最短即日〜数日で資金化できるサービスもあり、急な資金需要に間に合わせやすいのが特徴です。
  • 担保・保証人が原則不要:売掛金そのものを譲渡するため、不動産担保や第三者保証を求められないのが一般的です。

デメリット・注意点

  • 手数料が融資の金利より割高:資金調達コストは銀行融資より高くなりがちです。恒常的に使うと利益を圧迫するため、計画的な利用が前提です。
  • 売掛金の額面を超える資金は得られない:あくまで保有する債権の範囲での資金化であり、借入のように必要額を自由に設定できるわけではありません。
  • 3社間は元請けへの通知・承諾が必要:取引先に資金調達の事実が伝わるため、関係性への配慮が要ります(通知不要の2社間という選択肢もあります)。
  • 悪質業者・偽装ファクタリングに注意:償還請求権(買戻し義務)付きの契約や、実質的に高金利貸付となっている「偽装ファクタリング」、給与を対象とする違法な「給与ファクタリング」には近づかないことが重要です。契約書は必ず内容を確認しましょう。

建設業のファクタリングとは(融資との違い・経審への影響)

ファクタリングは、保有している売掛金(請求書などの売掛債権)をファクタリング会社に買い取ってもらい、支払期日を待たずに現金化するサービスです。借入ではなく債権の売買であるため、貸金業法上の「融資」とは性質が異なります。

建設業では、次のような売掛債権が主な対象になります。

  • 元請けに対する出来高請求分の売掛金
  • 下請け・孫請けとして施工した工事の請求書
  • 竣工後、検収待ちの請求書
  • (会社により)受注済みで施工前の注文書・発注書に基づく債権

融資と違い負債にならない=経営事項審査(経審)でも不利になりにくい

融資は貸借対照表に「借入金」として負債計上されますが、ファクタリングは売掛金を現金に振り替える取引のため、原則として負債は増えません。この違いは、公共工事の入札参加に関わる経営事項審査(経審)でも意味を持ちます。経審では自己資本や負債の状況が評点に反映されるため、借入を増やさずに資金を確保できるファクタリングは、負債を増やす融資に比べて経審上の負担になりにくいと考えられます。

ただし、実際の会計処理や税務上の取り扱い、経審への具体的な影響は、契約形態や個社の状況によって異なります。決算・経審対策として活用する場合は、顧問税理士や行政書士に個別に確認することをおすすめします。

2社間・3社間ファクタリングの違いと手数料相場

ファクタリングには大きく「2社間」と「3社間」の2方式があります。建設業ではどちらも使われますが、スピードと手数料、そして元請けへの通知の有無が異なります。

  • 2社間ファクタリング:自社とファクタリング会社の2社だけで契約し、元請け(売掛先)への通知が不要です。スピードを重視でき、最短即日〜数日の資金化が可能な一方、ファクタリング会社の回収リスクが高いぶん手数料は高めになる傾向があります。
  • 3社間ファクタリング:元請けの承諾を得たうえで契約する方式です。元請けから直接ファクタリング会社へ支払われるため回収リスクが下がり、手数料は低めになりやすい一方、通知・承諾に時間がかかり入金まで数日〜1週間程度みておく必要があります。

手数料相場の目安

契約方式 手数料の目安 元請けへの通知 資金化までの目安
2社間ファクタリング おおむね2%〜10% 不要 最短即日〜数日
3社間ファクタリング 数値の目安は示していません 必要 数日〜1週間程度

この2社間の目安は、当サイトが掲載しているファクタリングサービス24社の公表値から算出したものです(各社の公式サイトの確認日は、19社が2026年7月29日、2026年8月27日に追加した5社が同日です)。下限を公表している21社の中央値が2%、上限を公表している11社の中央値が10%でした。掲載社が入れ替われば中央値も動くため、あくまでその時点の集計値です。金融庁・消費者庁をはじめ、正規のファクタリングの料率を数値で公表している公的機関は確認できていないため、当サイトは出所を自社の掲載データに置いています。算出の内訳はファクタリングの手数料相場で開示しています。

3社間について数値を書いていないのは、掲載24社のうち3社間の料率を公表しているのが5社にとどまり、しかもその5社の公表のしかたがそろっていないためです。下限しか出していない社、金額帯ごとの表を出している社、自社サイト内で数字が食い違っている社が混在しており、平均や中央値を取っても読者が自分の案件に当てはめられる数字にはなりません(内訳は手数料相場のガイドに掲載しています)。売掛先が直接支払う分だけ回収リスクが下がり、2社間より低くなりやすいという傾向自体は成り立ちますが、どのくらい低いかを当サイトが数字で断定する根拠はありません。

実際の手数料は、売掛先(元請け)の信用力、債権金額、支払サイトの長さ、取引実績の有無などによって大きく変動します。建設業は債権額が大きく回収までの期間が長い案件もあるため、同じ会社でも案件ごとに条件が変わります。複数社から見積もりを取り、額面と実際の入金額(手数料控除後)を比較して判断してください。なお当サイトが比較対象として掲載しているのは2社間中心のサービスで、3社間を前提に各社を横並びで比較できる情報は提供できていません。3社間を検討する場合は、元請けの承諾が得られる見込みを先に確かめたうえで、取り扱いの有無を各社へ個別に確認することになります。

使い分けの考え方

急な資材調達や職人への支払いなどスピードが最優先なら2社間、大口かつ入金まで余裕を持って計画できる案件は手数料が低くなりやすい3社間、というのが基本の使い分けです。ただし3社間がどの程度安くなるかは提示を受けてみないと分かりません。取引先との関係や求めるスピード、そして手数料のバランスを見ながら、案件ごとに選ぶとよいでしょう。

注文書ファクタリングとは(施工前に資金化する方法)

「注文書ファクタリング」は、請求書がまだ発行できない段階、つまり受注は決まっているが施工前・工事中というタイミングで、注文書(発注書)や工事請負契約書に基づいて資金化する方法です。通常のファクタリングが「施工後に発生した売掛金(請求書)」を対象にするのに対し、注文書ファクタリングは「これから発生する将来の売掛債権」を対象にする点が大きく異なります。

建設業では、着工前にまとまった材料費・外注費を先行して支払う必要があるため、「請求書が出せるようになるまで待てない」場面が少なくありません。注文書ファクタリングを使えば、受注段階で先に運転資金を確保でき、資金不足を理由に受注を諦めずに済む可能性があります。手元資金の制約で大きな現場を断ってきた会社にとって、事業拡大の後押しにもなり得ます。

一方で注意点もあります。将来債権はまだ工事が完了していないぶん、ファクタリング会社にとって未回収・未完成のリスクが高く、通常のファクタリングより手数料が高めになりやすく、対応する会社も限られます。また、審査では注文書・工事請負契約書に加えて、施工能力や過去の完工実績が重視される傾向があります。施工前の資金化を検討する場合は、注文書ファクタリングに対応した建設業に強い会社を選ぶことがポイントです。

建設業ファクタリングの審査基準と必要書類

審査で重視されるポイント

ファクタリングの審査で最も重視されるのは、申込者自身の信用力よりも「売掛先(元請け)の支払能力」と「売掛債権が確実に存在し、期日に入金されるか」です。具体的には次のような点が見られます。

  • 売掛先(元請け)の規模・信用力・支払実績
  • 売掛債権の金額と支払期日、支払サイトの長さ
  • 請求書・契約書・入金履歴などによる債権の裏付け
  • 過去の同一取引先との継続的な取引実績
  • (注文書ファクタリングの場合)自社の施工能力・完工実績

自社が赤字であっても、税金の滞納があっても、売掛先が優良で債権の裏付けが取れれば資金化できるケースがあるのが、ファクタリングの大きな特徴です。

必要書類の目安

必要書類は会社や契約方式によって異なりますが、建設業では次のような書類を求められることが多いです。

書類 主な役割 備考
請求書 売掛債権の存在・金額の確認 基本書類
通帳コピー(入出金履歴) 取引実績・入金履歴の確認 基本書類
本人確認書類 申込者・代表者の確認 基本書類
注文書・発注書 受注内容・請負金額の確認 注文書ファクタリング等で重要
工事請負契約書 契約内容・請負金額の裏付け 大口・施工前資金化で求められやすい
出来高調書・出来高報告書 進捗(出来高)の裏付け 出来高払い案件で有効
決算書・確定申告書 事業実態の確認 法人/個人により
基本契約書・取引履歴 継続取引の裏付け 継続取引の証明に

請求書と通帳コピー程度で申し込める会社もあれば、契約書や出来高調書まで求める会社もあります。現場が忙しい時期は、必要書類が少なくオンラインで完結できるサービスだと手続きの負担を抑えられます。

債権譲渡禁止特約があっても利用できる(民法改正)

建設工事の請負契約には「債権譲渡禁止特約(譲渡制限特約)」が付いていることがあります。以前はこの特約があると売掛債権を第三者に譲渡できず、ファクタリングの利用が難しいケースがありました。

しかし、2020年4月に施行された改正民法により、譲渡制限特約が付いていても債権譲渡自体は原則として有効とされるようになりました。つまり、特約があることを理由に一律でファクタリングが使えない、ということではなくなっています。

ただし、特約に反して譲渡した場合の元請けとの契約関係や実務上の対応は、契約内容や取引先との関係によって個別に判断が必要です。トラブルを避けるためにも、譲渡制限特約がある債権を扱う際は、事前にファクタリング会社へ相談し、必要に応じて元請けの承諾を得られる3社間を選ぶなど、慎重に進めることをおすすめします。

一人親方・個人事業主でも建設業ファクタリングは使える?

結論として、一人親方や個人事業主でも建設業ファクタリングを利用できる可能性は十分にあります。前述のとおり審査の主対象は売掛先(元請け)であるため、開業して間もない、確定申告の実績が浅い、といった事情があっても、元請けへの請求書という確定した売掛債権があれば資金化できるケースがあります。

一人親方が利用する際のポイントは次のとおりです。

  • 個人事業主・小口に対応した会社を選ぶ:数十万円程度の小口債権から対応する会社を選ぶと使いやすくなります。
  • 本人確認書類・請求書・通帳を準備する:法人でなくても、これらの基本書類がそろっていれば申し込めることが多いです。
  • 給与ファクタリングとは無関係:給与を対象にした「給与ファクタリング」は実質的な貸付であり違法とされています。一人親方が使うのは、あくまで元請けへの売掛債権を対象とした事業性のファクタリングであり、これとは別物です。悪質業者と正規のサービスを混同しないよう注意しましょう。

融資枠が小さく追加借入が難しくなりがちな個人事業主にとって、すでに確定した売掛金を現金化できるファクタリングは相性のよい資金調達手段です。あわせて建設業の資金調達全体の選択肢も比較しておくと安心です。

建設業に強いファクタリング会社の比較

建設業でファクタリングを選ぶときは、建設業特有の商慣習(出来高払い・長い支払サイト・大口債権・注文書ファクタリング)に理解のある会社かどうかが重要です。ここでは建設業に強いサービスを紹介します。

kenshin-consulting.jp
KENSHINファクタリング公式サイトのスクリーンショット
おすすめ

KENSHINファクタリング

株式会社シュクラン(ファクタリング)

建設業専門・最短1時間入金・手数料3%〜

最短1時間
入金スピード
3%〜
手数料
10万円〜1億円
対応額
個人事業主OK最短1時間建設業に強い来店不要
公式サイトで無料相談 →KENSHINファクタリングの詳細を見る →

※ 当サイトは広告(アフィリエイト)収益で運営しています。

なかでも建設業専門をうたうKENSHINファクタリングは、出来高払いや工事請負契約に基づく債権の扱いに慣れており、注文書ファクタリングを含む施工前の資金化にも相談しやすいのが特徴です。あわせて、幅広い業種に対応するネクストワンや、スピードに定評のあるDMCファクタリングも、建設業の資金繰りで候補になります。

サービス比較

同じ条件での上位候補。数値で横並び比較できます。

#サービス最短入金手数料/金利
1KENSHINファクタリング
ファクタリング
最短1時間3%〜相談 →
2ネクストワン
ファクタリング
最短即日5%〜10%(2社間)相談 →
3DMCファクタリング
ファクタリング
最短1時間2%〜相談 →

会社を選ぶ際は、次の観点で比較しましょう。

  1. 建設業・注文書への対応:出来高払いや施工前資金化に対応しているか。
  2. 手数料率:2社間か3社間か、債権額によって相場が変わります。複数社の見積もりを比較しましょう。
  3. 入金スピード:緊急度に応じて最短即日〜数日で資金化できるか。
  4. 対応金額帯:小口の請求書から大口の工事代金まで、自社の債権規模に合うか。
  5. 必要書類の少なさ・オンライン対応:現場が忙しい時期でも手続きの負担が小さいか。

出来高払いや長い支払サイトは建設業の商慣習である以上、なくすことはできません。だからこそ、ファクタリングという「タイムラグを埋める道具」を正しく理解し、自社に合った会社を選んでおくことが、資金繰りの安定と、次の受注を逃さない体制づくりにつながります。

よくある質問

元請けにバレずに建設業ファクタリングを利用できますか?

元請け(売掛先)への通知・承諾が不要な2社間ファクタリングであれば、取引先に知られずに利用できるのが一般的です。一方、手数料が低めの3社間は元請けの承諾が前提となるため、資金調達の事実が取引先に伝わります。取引先との関係を優先したい場合は2社間を選ぶとよいでしょう。ただし各社の運用や契約内容によって異なるため、申込前に必ず確認してください。

注文書だけで施工前に資金化できますか?

受注は決まっているが請求書がまだ出せない段階でも、注文書(発注書)や工事請負契約書に基づいて資金化する「注文書ファクタリング」に対応した会社であれば、施工前に資金化できる場合があります。ただし将来債権はリスクが高いぶん手数料は高めになりやすく、対応する会社も限られます。審査では施工能力や過去の完工実績が重視される傾向がある点にも注意してください。

建設業のファクタリングの手数料相場はどのくらいですか?

元請けへの通知が不要な2社間で、おおむね2%〜10%が目安です。これは公的機関が公表した相場ではなく、当サイトが掲載しているファクタリングサービス24社の公表値(下限を公表している21社の中央値2%、上限を公表している11社の中央値10%)から算出した数値です。3社間については、掲載24社のうち5社が料率を公表しているものの、下限のみ・金額帯別の表・同一社内で食い違う数字が混在し、横並びの中央値を出せる形になっていないため、当サイトでは数値の目安を示していません(2社間より低くなりやすい傾向はあります)。実際の料率は売掛先の信用力・債権金額・支払サイトの長さ・取引実績などによって大きく変わります。建設業は大口で回収期間の長い案件もあるため、複数社から見積もりを取り、手数料控除後の入金額で比較して判断してください。

一人親方や個人事業主でも利用できますか?

利用できる可能性は十分にあります。ファクタリングの審査は申込者自身よりも売掛先(元請け)の支払能力を重視するため、開業して間もない場合や確定申告の実績が浅い場合でも、元請けへの請求書という確定した売掛債権があれば資金化できるケースがあります。小口・個人事業主に対応した会社を選ぶと使いやすいでしょう。なお、給与を対象とする違法な『給与ファクタリング』とは別物ですので混同しないよう注意してください。

債権譲渡禁止特約が付いていても利用できますか?

2020年4月に施行された改正民法により、譲渡制限(譲渡禁止)特約が付いていても債権譲渡自体は原則として有効とされるようになりました。そのため特約があることを理由に一律で利用できないわけではありません。ただし、特約に反した譲渡による元請けとの契約関係や実務上の対応は個別の判断が必要です。事前にファクタリング会社へ相談し、必要に応じて元請けの承諾を得られる3社間を選ぶなど、慎重に進めることをおすすめします。

元請けからの支払いが遅い場合、法律上のルールはありますか?

あります。建設業法には、元請負人が注文者から出来形部分や工事完成後の支払を受けたときは、その支払を受けた日から1ヶ月以内に、対象工事を施工した下請負人へ支払うという定めがあるとされています。また、特定建設業者が注文者で下請が資本金4,000万円未満の一般建設業者である場合は、引渡しの申出日から50日以内とされ、いずれか早く到来するほうが期限になるという整理が一般的です。あわせて下請代金支払遅延等防止法は2026年1月1日に中小受託取引適正化法(取適法)として施行され、対象取引では受領日から起算して60日以内の支払期日が求められています。支払条件がこれらを超えている場合は、資金調達の前に契約内容を確認する価値があります。

ファクタリングは経営事項審査(経審)に影響しますか?

ファクタリングは融資ではなく売掛債権の売買のため、原則として借入金のように負債計上されません。したがって、負債を増やす融資に比べると経審上の負担になりにくいと考えられます。ただし、実際の会計処理や税務上の取り扱い、経審への具体的な影響は契約形態や個社の状況によって異なります。決算・経審対策として活用する場合は、顧問税理士や行政書士に個別に確認することをおすすめします。