安全性

ファクタリングの審査通過率|24社の公表状況を調べた

「審査通過率90%以上」という文言は、ファクタリング会社のサイトでよく見かける言葉です。しかし、実際に数値そのものを公表している会社が何社あるのか、公表されている数値は同じ基準で比べられるのか——ここを確かめないまま、通過率の高さだけで会社を選ぶのは危うい判断です。

このページでは、当サイト掲載24社の公式サイト表示を1社ずつ確認し、審査通過率をどう扱っているかを集計しました(各社の公式サイトの確認日は、19社が2026年7月29日、2026年8月27日に追加した5社が同日です)。結論から言うと、**数値を公表しているのは24社中8社で、16社は非公開です。**そして公表されている8社の値も、集計期間や母集団の定義がそろっていないため、同じ軸に並べて比較することはできません。第三者の検証を経た通過率も、当サイトが確認した範囲では1件も見当たりませんでした。

集計のルールは単純です。各社の公式サイトに、審査通過率を示す具体的な数値(「〇%」「〇%〜」「〇%以上」のいずれか)が掲載されているかどうかだけを見ています。掲載されていれば「公表」、見当たらなければ「非公開」として扱いました。非公開という表示は、当サイトが公式サイト上で数値を確認できなかったという事実であって、その会社が数値の開示を拒んでいると述べるものではありません。

通過率を数値で公表しているのは24社中8社

まず内訳です。

サービス 通過率の公表
ペイブリッジ 95%
トラストゲートウェイ 93.8%(直近30日平均)
RFD 93.3%
ベストファクター 92.25%
メンターキャピタル 92%
OTTI(オッティ) 91%(別ページでは93%以上)
プロテクトワン 90%以上
ファクネット 90%以上
AGビジネスサポート 非公開
besus 非公開
CoolPay(クールペイ) 非公開
DMCファクタリング 非公開
Easy factor 非公開
エスコム 非公開
KENSHINファクタリング 非公開
KISマネジメント 非公開
labol(ラボル) 非公開
レバンタ 非公開
ネクストワン 非公開
株式会社No.1 非公開
ペイトナー 非公開
QuQuMo(ククモ) 非公開
資金調達本舗 非公開
財務再生支援センター 非公開

数値で公表しているのは8社だけです。内訳は本文で1社ずつ見ていきます。残る16社は「非公開」で、通過率という切り口では比較のしようがありません。ただし非公開であること自体は、それだけで問題があると判断できるものではありません。この点は、公表されている必要書類の点数を集計したファクタリングの必要書類は何点かでも同じ整理をしています。

公表されている8社の値は同じ軸で比較できない

問題は、公表している8社の側にもあります。同じ「通過率」という言葉を使っていても、書き方が四通りに分かれているからです。

  • 期間・母集団の記載がない単一の数値——95%(ペイブリッジ)、93.3%(RFD)、92.25%(ベストファクター)、92%(メンターキャピタル)
  • 集計期間を明示した数値——93.8%(直近30日平均、トラストゲートウェイ)
  • 同一サイト内に2つの数値が併存する表現——91%/93%以上(OTTI(オッティ))
  • 下限だけを示す表現——90%以上(プロテクトワン、ファクネット)

この4つは、そもそも同じ算式で出した数字なのかどうかさえ分かりません。当サイトが表示内容にもとづいて分類すると、次のようになります。

サービス 通過率 集計期間の記載 表現の型
ペイブリッジ 95% なし 点の数値
トラストゲートウェイ 93.8% あり(直近30日平均) 点の数値+期間
RFD 93.3% なし 点の数値
ベストファクター 92.25% なし 点の数値
メンターキャピタル 92% なし(掲載箇所により記載が異なる) 点の数値
OTTI(オッティ) 91%/93%以上 なし 点の数値(2種類併存)
プロテクトワン 90%以上 なし 下限表現
ファクネット 90%以上 なし 下限表現

「点の数値+期間」が1社、「点の数値」が4社、「点の数値が2種類併存」が1社、「下限表現」が2社。**8社しかないのに、型がすでに4通りに分かれています。**1社ずつ見ていきます。

集計期間を書いているのは1社だけ

8社のうち、通過率の数値そのものに集計期間を明記しているのはトラストゲートウェイだけです。93.8%(直近30日平均)という表示は、少なくともいつの実績かは分かるという点で、他の7社より読み方がはっきりしています。

残る7社の数値には、集計期間の記載がありません。ペイブリッジの95%、RFDの93.3%、ベストファクターの92.25%、メンターキャピタルの92%、OTTI(オッティ)の91%、プロテクトワンの90%以上、ファクネットの90%以上は、いずれも「いつからいつまでの、何件を母数にした数字か」が公式サイト上に見当たりませんでした。なおメンターキャピタルは、審査通過率92%を含む実績値を注記つきで公表していますが、当サイトが2026年7月29日時点で確認した範囲では、掲載箇所によって対象期間の書き方が揃っていませんでした。

「90%以上」は下限であって通過率ではない

プロテクトワンとファクネットの90%以上は、8社の中でも読み方に注意が要る表現です。

93.8%や92%が特定の数値を示しているのに対し、90%以上は下限を示しているだけで、実際の値がどのくらいなのかは、この表示だけでは分かりません。下限表現と点の数値は、そもそも同じ軸に並べられる情報ではありません。他社の点の数値と並べて「プロテクトワンやファクネットより高い/低い」と比較することはできない、ということです。

同じ会社が2つの数値を出している例

公表している8社の中には、自社サイト内で数値が割れている例もあります。

OTTI(オッティ)は、当サイトが2026年7月29日に確認した時点で、公式サイト内の異なるページに91%93%以上という2つの通過率を掲載していました。手数料や必要書類を案内するページでは91%、資金化のスピードを訴求するページでは93%以上、という具合です。

どちらが正しいのか、あるいはどちらが最新の数字なのかを判断できる説明は、公式サイト側に見当たりませんでした。同じ会社が出している数字ですら、1つに絞れないケースがあるということです。

通過率を公表している会社が、他の情報も開示しているとは限らない

通過率を数値で出しているからといって、その会社が他の情報も開示しているとは限りません。

プロテクトワン(90%以上)が、その代表例です。当サイトは運営会社の情報を法人名・所在地・法人番号・代表者・資本金・設立年の6項目で集計していますが(詳しくはファクタリングの運営会社情報)、プロテクトワンが公開しているのはこのうち法人名の1項目だけです。国税庁の法人番号公表サイトで「プロテクトワン」を名乗る法人を検索すると東京・福岡・新潟・兵庫に複数の該当があり、所在地の記載がないため、どの法人が運営会社にあたるのかを当サイトでは特定できませんでした(2026年7月29日時点)。

これは、プロテクトワンに問題があると述べているものではありません。通過率を数値で出す会社が、必ずしも他の項目まで開示しているとは限らないという事実を記録しているだけです。実際、掲載24社の中で運営会社6項目の開示がもっとも少なかったのは、通過率を公表している8社のうちの1社でした。この事実は評価を加えず、そのまま記録しておきます。

通過率を公表している8社について、運営会社情報の開示数(法人名・所在地・法人番号・代表者・資本金・設立年の6項目中いくつを公開しているか)を当サイトのデータから算出すると、次のとおりです。

サービス 通過率 運営会社情報の開示(6項目中)
ペイブリッジ 95% 6/6
RFD 93.3% 6/6
ベストファクター 92.25% 6/6
トラストゲートウェイ 93.8% 5/6
メンターキャピタル 92% 5/6
ファクネット 90%以上 5/6
OTTI(オッティ) 91%/93%以上 3/6
プロテクトワン 90%以上 1/6

**通過率の高さと運営会社情報の開示数のあいだに、一定の関係は見られません。**点の数値でもっとも高い95%(ペイブリッジ)は6/6で全項目を開示している一方、下限表現の90%以上(プロテクトワン)は1/6にとどまります(前述のとおり「90%以上」は下限しか示していないため、実際の値が他社より高いか低いかは判断できません)。ただし92%台のベストファクター(6/6)とメンターキャピタル(5/6)はいずれも開示が多く、順位と開示数がきれいに並ぶわけでもありません。同じ「90%以上」という下限表現でも、ファクネットは5/6、プロテクトワンは1/6です。通過率と運営会社情報は、別々に確認するしかない項目だということです。

通過率が高い会社ほど手続きが手軽とは限らない

公表されている数値の高さと、手続きの手軽さも別の軸です。

当サイトは掲載24社について、オンラインの手続きだけで完結するかどうかも集計しています。通過率を公表している8社をこの軸で並べると、次のとおりです。

サービス 通過率 オンライン完結
ペイブリッジ 95%
トラストゲートウェイ 93.8%
RFD 93.3%
ベストファクター 92.25% ×(対面が必要)
メンターキャピタル 92% ×(クラウド・来社・訪問から選択)
OTTI(オッティ) 91%/93%以上
プロテクトワン 90%以上
ファクネット 90%以上

公表値が最も高いペイブリッジ(95%)と、集計期間を明示しているトラストゲートウェイ(93.8%)は、いずれもこの集計でオンライン完結に該当します。一方、公表8社のうち2社は該当しません。ベストファクター(92.25%)は契約時に来社または担当者の訪問による面談が必要と案内されています。メンターキャピタル(92%)は契約の締結方法をクラウド・来社・訪問の中から選ぶ形で案内されており、非対面での完結が前提にはなっていません。

数値の順位だけを見て、この2社を「手続きが軽い」と判断すると、実際の手続きと食い違うおそれがあります。オンライン完結の可否は、通過率とは別に確認しておく必要がある項目です。

通過率を見るかわりに確認できること

ここまで見てきたように、公表されている通過率は24社中8社しかなく、その8社の値も定義がそろわず比較できません。第三者の検証を経た数値も、当サイトが確認した範囲では見当たりませんでした。通過率を軸に会社を選ぶのは、現状では根拠のある比較にならないということです。

そのかわりに、公表状況を軸にして確認できることがあります。

手数料の実際の負担は、料率だけでなく支払サイトを踏まえないと見えません。実質年率シミュレーターで年率換算すると、他の調達手段とコスト感を並べられます。

通過率は、公表している会社が少なく、比較もできない指標です。契約前に確認すべきことは、この5つのほうに多く残っています。税務・法務にまたがる個別の判断は、税理士や弁護士など専門家に相談することをおすすめします。

**この集計は各社の公式サイト表示にもとづくものです。確認日は、掲載24社のうち19社が2026年7月29日、2026年8月27日に追加した5社が同日です。**表示は更新されるため、申し込み前には最新の記載を確認してください。また、この記事は各社の通過率が高いか低いかを評価するものではなく、公表状況と、比較可能かどうかを整理したものです。

よくある質問

ファクタリングの審査通過率は平均何%くらいですか?

業界平均といえる数字はありません。当サイトが掲載24社の公式サイト表示を確認したところ(各社の公式サイトの確認日は、19社が2026年7月29日、2026年8月27日に追加した5社が同日)、通過率を数値で公表しているのは8社だけで、16社は非公開でした。しかも公表している8社も、集計期間や母集団の記載がそろっておらず、単純に平均を出しても意味のある数字にはなりません。「平均〇%」という言い方自体、根拠を示せない表現だと考えてください。

通過率が高い会社を選べば審査に通りやすいですか?

そう判断できる根拠は今のところありません。公表されている通過率は各社が自社サイトに掲載した数値であり、当サイトが確認した範囲では、第三者機関の検証や監査を経たことを示す記載は見当たりませんでした。実際の通過しやすさは売掛先の信用力や書類の整い方など個別の条件で変わるため、通過率の高低だけを会社選びの根拠にすることはできません。

「審査通過率90%以上」と公表しているのはどこの会社ですか?

プロテクトワンとファクネットの2社です。プロテクトワンは公式LPで、ファクネットはトップページの自社作成の比較表で、それぞれ90%以上と表示しています。ただし「以上」は下限を示す表現で、実際の数値がどのくらいなのかはこの表示だけでは分かりません。またプロテクトワンは運営会社の情報を法人名・所在地・法人番号・代表者・資本金・設立年の6項目のうち法人名しか公開しておらず、国税庁の法人番号公表サイトでも該当法人を特定できませんでした(2026年7月29日時点)。

同じ会社なのに違う通過率が書いてある場合、どちらを信じればいいですか?

OTTI(オッティ)がこの例にあたります。当サイトが2026年7月29日に確認したところ、公式サイト内の異なるページに91%と93%以上という2つの通過率が併存していました。どちらが最新か、あるいはどちらが正しいかを判断できる説明は公式サイト側に見当たらず、当サイトとしてもどちらか一方を採用する根拠がありません。両方の数字が存在するという事実として扱ってください。

審査に通りやすいファクタリング会社を見分ける方法はありますか?

通過率という数値だけでは見分けられない、というのがこの記事の集計から言えることです。かわりに確認できるのは、必要書類の点数、手数料の公表のされ方、運営会社の開示状況といった、公表の有無や照合可能性を軸にした項目です。これらは当サイトの他のページで、必要書類は23社分、手数料と運営会社情報はそれぞれ24社分を集計しています。通過率の高低よりも、公表内容の透明さや照合できるかどうかを判断材料にすることをおすすめします。

通過率が非公開の会社は避けたほうがいいですか?

非公開であることだけを理由に問題があると判断することはできません。当サイトの集計では24社中16社が通過率を非公開としており、非公開のほうが多数派です。個別の審査で結果が大きく変わるため、一律の数値になじまないという事情も考えられます。判断に迷う場合や、税務・法務にまたがる契約条件の確認が必要な場合は、税理士や弁護士など専門家に相談することをおすすめします。