手数料

ファクタリング手数料を公表している会社は何社か|24社調査

ファクタリングの手数料を調べようとすると、「2%〜」「一律10%」「要問い合わせ」と、会社によって表示の仕方がばらばらであることに気づきます。相場を知る前に、そもそも何が公表されていて何が公表されていないのかを把握しないと、比較のしようがありません。

このページでは、当サイト掲載24社の公式サイト表示を1社ずつ確認し、手数料の公表のされ方を4つに分類した結果を示します。金額の相場そのものはファクタリングの手数料相場で扱っていますので、ここでは開示の形に絞ります。

上限まで公表しているのは24社中9社

まず結論から。24社の表示は次の4つに分かれました。

公表のされ方 社数
母数(掲載社数) 24社
下限と上限の両方を公表 9社
単一料率を「一律」として公表 2社
下限のみ公表(「〇%〜」) 10社
料率を示さない(「要問い合わせ」) 3社

※各社の公式サイトの確認日は、19社が2026年7月29日、2026年8月27日に追加した5社が同日です(以下、本ページの分類はすべてこの確認日にもとづきます)。

上限まで分かるのは11社(両方公表9社+一律2社)で、**残る13社は申し込んで見積もりを取るまで上限が分かりません。**半数を超える会社が、比較の段階では負担の上振れ幅を判断できない状態にあります。

下限と上限の両方を公表している9社

サービス 表示
ネクストワン 5%〜10%(2社間) 5.0pt
トラストゲートウェイ 4%〜9.5%(2社間) 5.5pt
Easy factor 2%〜8% 6.0pt
レバンタ 4.0%〜10.0% 6.0pt
エスコム 5%〜12%(2社間) 7.0pt
AGビジネスサポート 2%〜9.9% 7.9pt
財務再生支援センター 1%〜12%(二社間) 11.0pt
株式会社No.1 0.5%〜15% 14.5pt
ベストファクター 2%〜20% 18.0pt

幅の狭い順に並べました。最も狭いネクストワンが5.0ポイント、最も広いベストファクターが18.0ポイントで、同じ「公表している」でも幅が3倍以上違います。

この差は無視できません。ベストファクターの「2%〜20%」は、100万円の債権で2万円から20万円まで、18万円の開きがあるという意味です。一方ネクストワンの「5%〜10%」なら5万円から10万円の範囲に収まります。下限の数字が小さい会社ほど有利、とは言えないことがここから分かります。実際、下限が最も小さいのは株式会社No.1の0.5%ですが、この会社の上限は15%で、幅は14.5ポイントあります。

比較の実務としては、下限ではなく上限を見て、その金額を負担できるかどうかで足切りするほうが安全です。下限は「当たったら嬉しい数字」であって、資金計画の前提には使えません。

「〇%〜」は上限が無いという意味ではない

下限だけを示している10社です。

サービス 表示
besus 1%〜
QuQuMo(ククモ) 1%〜
プロテクトワン 1.5%〜
DMCファクタリング 2%〜
ファクネット 2.0%〜
KISマネジメント 2%〜
KENSHINファクタリング 3%〜
RFD 3%〜
ペイブリッジ 3.5%〜(2社間)
OTTI(オッティ) 5%〜

ここが読み違えやすいところです。**「1%〜」は上限が無いという意味ではなく、上限を公表していないという意味です。**この10社について、当サイトが確認した範囲では上限の記載が見当たりませんでした。

下限の数字は「最も条件の良い案件でここまで下がることがある」という提示として読むのが安全です。売掛先の信用力、金額、支払サイト、取引実績によって実際の料率は変わりますから、自分の案件がその水準になるとは限りません。下限の小ささで会社を並べ替えることには、あまり意味がありません。

「一律」でも総額とは限らない

単一料率を示しているのは2社です。見積もりを取る前から手取りを計算できる点は、利用者にとって分かりやすい設計です。

サービス 表示
labol(ラボル) 一律10%
ペイトナー 一律10%(別途振込手数料250円)

ただし、「一律」は買取手数料についての表示であって、負担の総額ではありません。

ペイトナーは公式サイトに振込手数料250円が別途かかることを明示しており、計算例として申請金額100,000円に対しサービス利用料10,000円・振込手数料250円・振込金額89,750円を示しています。この例で実際に差し引かれる割合は 10.25% です。

ラボルも、取引先からの入金をファクタリング会社へ送金する段階の振込手数料は利用者負担であると公式FAQに記載しています。

**固定額の費用は、申請金額が小さいほど負担率として重くなります。**先ほどの250円は、申請金額10万円なら0.25%相当ですが、1万円なら2.5%相当です。料率が一律でも、小口の申請を繰り返す使い方では実質的な負担率が変わってくる、ということです。少額を何度も資金化する前提なら、この固定費を回数分で見積もっておいてください。

料率の表示がどれだけ明快でも、確認すべきは最終的に口座にいくら入るかです。

「一律」は下限が高い代わりに上振れが無い

下限を公表している21社の下限値を並べると、最も小さいのが株式会社No.1の0.5%、中央値が2%です。この中で、一律10%の2社は下限が最も高いことになります。

ただし同時に、この2社は上限も10%です。ほかの19社は下限より上に幅がありますが、一律の2社には上振れがありません。

これはどちらが得かという話ではなく、設計が違うということです。条件の良い債権——売掛先が上場企業で、金額もまとまっていて、支払サイトも短い——なら、料率が変動する会社のほうが10%を下回る可能性があります。逆に条件が厳しい案件では、変動する会社の上限(9社の公表値では最大20%)より一律10%のほうが軽くなることもあります。

申し込む前に手取りを確定させたいのか、条件次第で下がる可能性に賭けたいのか。**自分の案件が公表レンジのどのあたりに来そうかで、選ぶべき設計が変わります。**判断がつかない場合は、両方のタイプから見積もりを取って比べるのが確実です。

料率を示していない3社をどう扱うか

サービス 表示
CoolPay(クールペイ) 要問い合わせ
メンターキャピタル 要問い合わせ
資金調達本舗 要問い合わせ

**非公表であることだけを理由に、問題のある会社だと判断することはできません。**個別の審査で料率が大きく変わるため一律の表示になじまない、という事情もあり得ます。当サイトはこの3社について、非公表という事実を記録するにとどめており、そこから評価を導いてはいません。

一方で、利用者から見れば比較の段階で候補に入れにくいことは確かです。検討するなら、見積もりの際に手数料の内訳と差し引かれる総額を書面で求め、公表している会社の水準と並べて判断してください。

公表値は条件をそろえて読む

もうひとつ見落としやすい点があります。24社のうち5社は、公表している料率に「2社間」という条件が付いています(エスコム、ネクストワン、ペイブリッジ、トラストゲートウェイ、財務再生支援センター)。

2社間と3社間では手数料の水準が変わるとされているため、条件の付いた表示と付いていない表示を横に並べても、同じ土俵の比較にはなりません。契約形態そのものの違いはファクタリングとはで整理しています。

つまり公表値を比べるときは、少なくとも次の3つをそろえる必要があります。

  1. 契約形態(2社間か3社間か)
  2. その数字が下限か上限か一律か
  3. 買取手数料だけの数字か、諸費用を含む数字か

この分類は「相場」の数字にも影響する

ここまでの分類は、相場の読み方そのものにも関わってきます。

ファクタリングの手数料相場では、掲載24社の公表値から**公表下限の中央値2%・公表上限の中央値10%**という目安を算出しています。この記事の分類と突き合わせると、その内訳がはっきりします。

  • 下限の中央値2%は、下限を公表している21社(両方公表9社+一律2社+下限のみ10社)から算出したものです
  • 上限の中央値10%は、上限を公表している11社(両方公表9社+一律2社)から算出したものです

つまり上限の目安は、**24社中11社ぶんの情報しか使えていません。**上限を公表していない13社(下限のみ10社+非公表3社)は、この計算に入っていないのです。

ここが重要な点です。**抜けている13社の上限が、公表している11社より高いのか低いのかは分かりません。**高いと決めつける根拠もありませんし、同水準だと考える根拠もありません。分からないまま、公表されている分だけで中央値を取っている——それがこの数字の性質です。

したがって「相場は10%くらい」という理解は、正確には「公表されている範囲での上限の中央値が10%」です。相場を上限の保証と読まないでください。自分の見積もりがこの数字を上回っても、それ自体は異常を意味しません。逆に、この数字を大きく上回る提示を受けたときに「相場と違う」と言い切れるだけの根拠も、この数字にはありません。判断の物差しには、次に述べる年率換算のほうが向いています。

公表されていない部分は年率換算で確かめる

公表情報だけでは判断しきれない以上、最後は自分の案件で見積もりを取り、差し引かれる総額で比べることになります。そのとき役に立つのが年率換算です。

手数料率を支払サイトの日数で割り、365日を掛けると単純な年率換算値が出ます。たとえば手数料10%・支払サイト30日なら年率換算でおよそ122%です。同じ10%でも支払サイト60日ならおよそ61%で、負担はまったく違います。実質年率シミュレーターで自分の条件を確認できます。当サイトのシミュレーターは、年率150%以上を「要確認」の水準として扱っています。

ただしファクタリングは債権の売買であって貸付ではないため、この数値は利息制限法や出資法の上限金利と直接比較できるものではありません。あくまで他の調達手段とコスト感を並べるための目安です。

金融庁も、ファクタリングにおいて「高額な手数料を支払うと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性がありますので、十分注意してください」と呼びかけています。**なお金融庁は、何%からが高額かという基準値は示していません。**上の150%という区切りも法令上の基準ではなく、当サイトのシミュレーターが用いている整理です。

見積もりで必ず聞くこと

以上をまとめると、手数料について確認すべきことは次の5点です。

  1. 差し引かれる総額と、実際に入金される金額(率ではなく金額で)
  2. 買取手数料以外の費用(事務手数料、債権譲渡登記の費用、印紙代、振込手数料)
  3. その料率が2社間・3社間のどちらの前提か
  4. 返済(送金)の段階で発生する費用は誰の負担か
  5. 書面で回答してもらえるか

5番目が実は一番重要です。書面での回答を渋られた場合は、契約を急がないでください。手数料の内訳を説明しない業者への注意点は違法・悪徳ファクタリング業者の見分け方に、回収できなかったときの責任の所在についてはファクタリングの償還請求権とはにまとめています。

なお本ページの分類は各社の公式サイト表示に基づくものです。確認日は、掲載24社のうち19社が2026年7月29日、2026年8月27日に追加した5社が同日です。各社の表示は更新されますので、実際の申し込み前には最新の表示をご確認ください。当サイトは各社のページに、公式サイトを確認した日付を記載しています。分類の根拠になっているのは各社の確認日時点の表示であって、現在の提示条件そのものではない、という点にご留意ください。

よくある質問

ファクタリングの手数料を公表している会社はどれくらいありますか?

当サイトが掲載24社の公式サイト表示を分類したところ(公式サイトの確認日は19社が2026年7月29日、2026年8月27日に追加した5社が同日)、下限と上限の両方を公表しているのが9社、単一料率を「一律」として示しているのが2社、下限だけを「〇%〜」の形で示しているのが10社、料率をまったく示さず「要問い合わせ」としているのが3社でした。上限まで分かるのは24社中11社で、残る13社は申し込んで見積もりを取るまで上限が分からない、というのが実際のところです。

「3%〜」と書いてある会社は、上限が無いという意味ですか?

違います。上限を公表していないという意味であって、上限が存在しないという意味ではありません。下限だけを示している10社はいずれも上限の記載が確認できませんでした。実際の料率は個別の審査で決まるため、下限の数字は「最も条件の良い案件でここまで下がることがある」という提示と読むのが安全です。自分の案件がその水準になるとは限らないので、見積もりで総額を確認してください。

「一律10%」なら、それ以上は何もかからないということですか?

総額がそうとは限りません。当サイト掲載24社のうち一律料率を示しているのは2社ですが、うち1社は公式サイトに振込手数料250円が別途かかることを明示しており、公式の計算例では申請金額10万円に対して振込金額が89,750円と示されています。差し引かれる割合は10.25%になります。もう1社も、返済のためにファクタリング会社へ送金する際の振込手数料は利用者負担と公式FAQに記載しています。「一律」は買取手数料についての表示であって、負担の総額とは別に確認する必要があります。

手数料を公表していない会社は避けたほうがいいですか?

非公表であることだけを理由に問題があると判断することはできません。個別の審査で料率が大きく変わるため一律の表示になじまない、という事情もあり得ます。ただし利用者から見れば、比較の段階で候補に入れにくいことは確かです。非公表の会社を検討する場合は、見積もり時に手数料の内訳と差し引かれる総額を書面で求め、公表している会社の水準と並べて判断してください。金融庁も高額な手数料には注意を呼びかけています。

公表されている料率どうしは、そのまま比べていいですか?

条件をそろえないと比較になりません。掲載24社のうち5社は、公表している料率に「2社間」という条件が付いています。2社間と3社間では手数料の水準が変わるとされているため、条件の付いた表示と付いていない表示を並べても同じ土俵にはなりません。また、下限だけを示している会社と上限まで示している会社では、そもそも比較できる情報量が違います。最終的には自分の案件で見積もりを取り、差し引かれる総額で比べてください。

見積もりのとき、手数料について何を聞けばいいですか?

料率そのものより、差し引かれる総額と入金される金額を確認してください。買取手数料のほかに、事務手数料、債権譲渡登記の費用、印紙代、振込手数料が加わることがあります。そのうえで、支払サイトの日数を使って年率に換算すると、他の調達手段とコスト感を並べられます。当サイトの実質年率シミュレーターは年率150%以上を「要確認」の水準として扱っています。書面での回答を渋られた場合は、契約を急がないでください。